2012年10月02日

相手を上回るようなサッカーも勝ちに繋がらないアーセナル

イングランド プレミアリーグ2012-13 第6節

アーセナルがホームでチェルシーと対戦。

試合は、チェルシーが2−1でアーセナルに勝利した。

開幕からここまで無敗同士の両雄による
ビッグロンドンダービー。

アーセナル チェルシー フォーメーション

試合は前半から一進一退の攻防といった感じ。

チェルシーはGKからボールを繋ごうとする姿勢は見せるが
アーセナルのプレスを嫌って前方にボールを蹴り出す事が多く、
セカンドボールを奪って高い位置で仕掛けるといった形。

すると、セットプレーを獲得して、そのセットプレーから
マークに遭いながらもトーレスがうまく足を出して合わせて
チェルシーが先制する。


追いかけるアーセナルは
ボトムからショートパスを繋いでゴールを窺う形で攻める。

ビルドアップの部分では
センターバックがボールを持って絶えず縦パスを狙っているし
またプレッシャーをかけてくる相手と駆け引きもする。

そして、センターバックからボールが放たれると
ワンタッチパスを用いるなど
個々の球離れを早くしてボールを回すといったように
どこかのチームとはだいぶ異なった、熟練したボール回しを見せる。

そのアーセナルの前半攻撃の核となっていたのが右サイド。

右サイドに攻撃が偏る事になったのは
チェルシーの左サイドハーフのアザールが守備に戻るのが遅く、
遅れて戻ってきては埋めるべき自分のスペースでなく
ボールホルダーのボランチのところへとプレスをかけに行ってしまうため
チェルシーは左SBのアシュリー・コールが
アーセナルの右サイドのラムジーとジェンキンソンの2人を
相手にしなければならないようになって
アーセナルはここで数的優位を作れたからである。

アーセナルの数的優位

で、そういった事情もあって右サイドを活用するアーセナルは
右サイドからクロスボールを入れて
ジェルビーニョが中央でワントラップしてから
振り向きざまにシュートを放って同点に追いつく。

右サイドからクロスを入れる形は前半度々見られた形であり、
アーセナルはそれを繰り返す事で1本を実らせる事となった。


1−1で前半を折り返すと後半もアーセナルは
しっかりとしたビルドアップから論理的な攻撃を繰り出す。

前半は右サイドからのチャンスメイクが多かったが、
後半は、前半影を潜めていたかのようでもあったポドルスキが
カソルラやギブスと連動して
左サイドを使って積極的に中へと入っていく動きを見せる。

ところが、またも勝ち越しに成功したのはチェルシーの方で、
マタの蹴ったゴールへと向かうフリーキックを
コシェルニーがクリアしきれず
オウンゴールという形でチェルシーが再びリードする。

その後は選手交代をしながら
アーセナルは攻撃するも得点は奪えず
チェルシーが2−1で勝利することとなった。


どちらが良いサッカーをしていたか、
また魅力的だったか、攻撃が論理的だったか、と言えば、
すべてアーセナルの方に軍配を上げたくなるところではある。

しかし、勝ったのはセットプレーを2本
ゴールに繋げたチェルシーである。

そういった状況から
試合内容と結果が異なると言えるのかもしれないが、
アーセナルには少なくとも
勝つ確率を下げる要素があったのも事実ではないかと思う。

アーセナルはボトムからビルドアップして
スペースを意図的に空けたりだとか数的優位を作り出すなど
攻撃には論理性があった。

ただし、アーセナルに論理性があったのは崩しの部分までで
その崩しはサイドでのものが多く、
論理的に崩したところがゴールでなかった。

要するに、崩しそのものがゴールに直結するものでなく、
サイドを崩しても選択肢として
ファーストチョイスになるのはクロスボールの供給である。

なので、アーセナルの攻撃は
サイドを崩しての低いクロスボールという手法を用いる事が多かった。

サイドからクロスを上げる事に関してはこれまでも言っているように
ゴールするためのひとつの手段として必要な事ではあるが、
クロスボールを上げる事でゴールへの期待は高まる一方、
クロスボールを上げる本数に対して
ゴールする確率というのは決して高くない。

そういった攻撃を繰り出す事の多かったアーセナルは
そこに勝つ確率を下げる要素があったのではないかと感じる。


では、崩しがゴールになるように
サイドでなくセンターでやればいいという事になるが、
当然中央は固めているのでより崩しの難易度は上がる。

この試合のアーセナルも
もちろんサイドだけでなくセンターからも試みてはいたが、
ジェルビーニョが止められるなどして未遂に終わっていた。

ただ、終盤のジルーが抜け出した場面などは
この試合唯一といっていい
まさしくセンターから崩しに成功したものであったが、
この決定機をジルーが決め切れなかった。

アーセナルの崩し

正直言って、あれを決めてくれないとお手上げである。


前節のマンチェスターシティ戦にしてもこのチェルシー戦にしても
戦力のより大きい相手にアーセナルの方が
良いサッカーというか理に適ったサッカーをしているように感じる。

その理に適ったサッカーは昨シーズンもやっているわけだが、
ファン・ペルシーがいなくなった分
クロスボールに対するフィニッシュ精度はどうしても落ちる。

なので、昨シーズンと同じ事をしていては
昨シーズンと同じ程度の得点力は望めないのかもしれない。

そこを上げていくためには、ゴールに直結するような
センターでの崩しの回数を増やしていきたいところであるが
ハードルが高い。

少し行き詰りな感もあるが、
昨シーズンからファン・ペルシーはいなくなったものの
今シーズンはカソルラという崩しのできる選手がいるし、
また昨シーズンを棒に振ったウィルシャーの復帰も期待できる。

こういった選手によって
アーセナルはもっと中で仕掛けられるようになれば
ファン・ペルシーのいた昨シーズンとの比較も必要なくなると思うし、
もう一段階ステージが上がるようにも思えるのではあるが。


アーセナル 12−13 オーセンティックN98ジャケット





チェルシー 11-12 UEFAチャンピオンズリーグ優勝記念Tシャツ





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posted by ピーター・ジョソソン at 12:45 | Comment(0) | TrackBack(1) | イングランド プレミアリーグ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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